普通の人間が描かれている『ジョゼと虎と魚たち』
夏休みになって時間を確保できたので、前から気になっていた映画『ジョゼと虎と魚たち』を見た。見てよかった。
人間ってものは善人と悪人に二分できるようなものでなく、良い心、悪い心、純粋な気持ち、いやらしい計算といったさまざまなベクトルの要素が、タマネギのように重なってできている。そうしたことをうまく表現した映画だと思う。
映画にしてもドラマにしても、分かりやすい駄作が多すぎる。どこまで切っても同じ性格しか出てこない金太郎飴的だったり、善と悪の両面しか描かれないコイン的だったり。そんな非現実的な世界の話はつまらないし、心に響かない。
ジョゼ、恒夫、香苗、幸治、祖母はみんな生身の人間だった。僕はどれも好きになれなそう。でも、間違いなく近くにいる。
『ジョゼ……』の原作者は田辺聖子。僕は『ラーメン煮えたもご存じない』(だったかな)といった彼女の馬鹿笑い系エッセイしか読んだことがなかった。そんなことじゃ駄目だ。
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コメント
『ジョゼ……』の映画は観ていませんが、本は読みました。田辺聖子は官能的です。でも(だから?)好きです。「映画も良かったよ」と次男も言っていたので、観てみますね。
投稿: Jenny | 2008年8月17日 (日) 12時27分
佐藤信彦です。
昨日は用事やギターの練習をしながらだったので、今日はきちんとテレビの前に座り、ヘッドフォンで集中して見ました。素晴らしく切ない話です。
僕はJennyさんと逆に原作を読んでみます。筋や結末は映画と違うらしいけれど、よい話のようなので楽しみ。あと、映画の中に登場するサガンの「一年ののち」と「すばらしい雲」も探してみなきゃ。
WOWOWで放送されたものを録画してあるから、DVDに焼いてJennyさんに渡したい、と思いつつ、機械の調子が悪くて焼くことができません。残念です。
投稿: 佐藤信彦 | 2008年8月17日 (日) 15時22分
息子に聞かないとわからないのですが、録画したものがたぶんウチにもあると思います。ありがとうございます。そう、たしか結末が違うそうですね。楽しみが増えました。
投稿: Jenny | 2008年8月17日 (日) 22時11分